2月9日にちなんで肉 近所のスーパーが外国産の肉を国産として売っている
2月9日は肉の日。
みんな大好き肉の日だ。
今も昔も家庭料理の定番「肉じゃが」は、彼氏が彼女の作って欲しい人気料理となっている。
今となっては日本の食卓に普通に並ぶ肉だが歴史は浅く明治以降に広く庶民が食べる文化となった。
それまでの日本人は宗教的な考え、風土もあり「肉食は穢れにつながる」という意識から正式な儀式の場で肉を食することはなかった。
明治時代には西洋との交流も発生し肉を食べることは外国人との交際にも必要となったため明治天皇自らが進んで肉を食べたようだ。
それでも庶民には肉を食べるということがなかなか受け入れられず、日本人に合うように砂糖と醤油で調理した日本風料理が考案された。
これが牛鍋やすき焼きの始まりだ。
奥さんに「今日の夕飯は国産のすき焼きよ~」と言われたら
これから書く事実を知っていたとしても
男なら黙って食べるか、
「やっぱり国産のお肉はおいしいね~」
と言って食べることが夫婦円満の秘訣だ。
牛肉で国産といえば松坂牛とはいかなくても黒毛和牛など日本国内の牛と思う人が多いだろう。
また海外からの外国産ではなく日本で飼育、管理された安全なお肉の印象を持たれている。
だから日本人は国産の牛肉が大好きだ。
だが近所のスーパーが外国産の肉を国産として売っている。
これは私の近所だけではなく、あなたの近所でもそうなのかもしれない。
スーパーでお店のおばちゃんがラッピングされたお肉のパックに賞味期限やグラムのラベルを貼っている光景を見たころはないだろうか。
せっせとラッピングされたお肉のパックにシールをペタペタと貼る日常的な光景だ。
そしてそのお肉を「国産」と大きく書かれたラベルの場所に置き
「国産牛、本日はお安いですよ~」
と声高々に笑顔を振りまく。
主婦達は「国産のお肉は柔らかくて美味しいわよね~」なんていいながら、品定めをしている。
そうして国産のお肉が食卓に並ぶ。
何も変なところはないし、誰も間違えていない。
そうラッピングされたお肉がアメリカ産だろうがオーストラリア産だろうが中国産だろうが何も変でもないし間違えでもない。
どこの産地の肉だろうが、日本のスーパーでおばちゃんがペタっとラベルを貼ることで外国産のお肉がたちまち国産のお肉に変わるのだ。
別におばちゃんでなくても問題ない。
日本のスーパーでラベルを貼るという行為があれば国産としていいのだ。
おばちゃんはタネも仕掛けもなく一瞬で肉の産地を変えるマジックをスーパーの片隅でやっているのだ。
これは当然のことだが違法ではなく、国産の定義がそうなっているからだ。
言葉が似ているが日本国内で生まれ飼育された場合は国内産となる。
国産と国内産
一文字しか違わないが内容はまったく異なることだけは心に留めておいてほしい。
ただ今晩の食卓のお肉が国産だったとしても
こんなウンチクは言わずに美味しく食べてくれることを切に願う。